[論考]人工知能がコンテンツ制作に与える影響

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FINE編集長の鈴木です。今日は人工知能とコンテンツ制作について少し議論を深めたいと思います。

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シンギュラリティという話が出てきてから、人工知能(AI)が世の中を変えていくとされ、最近では、高市総務相が「AIはいずれ人間の知能に並び、社会・経済に革命的な変化をもたらす」と発言し、AI開発原則の研究を提案しているようです。

別に否定するつもりはないのですが、ニュースを作る人たちの「面白い話を伝えよう」という思いが「面白い話を作ろう」という話に変わってしまい、あたかも「AIがすぐに人間の知能に並んで」しまうように思われがちであることに注意すべきです。筆者もAIの1種であるニューラルネットワークを利用する会社を経営している関係上、AIの技術動向には注意を払っていますが、一般で言われている以上にまだまだである部分が大きいのです。ただ、特定のタスクに特化した「特化型人工知能」に関しては、相当実用的になってきており、特定の知的職業を機能として代替することは技術的には可能かもしれません。

しかし、その場合には”責任”の問題が出てきます。たとえばAI搭載の自動運転者が交通事故を起こしたら・・・AI医師が医療ミスを起こしたら・・・誰に責任があるのでしょうか?ミスを起こす確率が0でない以上、本格普及を考えれば、解決しておかなければならない問題です。上記の話を踏まえれば、命が関わる部分(自動車・医療など)よりも命が関わらないであろうコンテンツ制作などの分野での普及が先行することは当然の流れとも考えられます。今回は、人工知能が作り出すコンテンツについて、少し掘り下げておきましょう。

人工知能がコンテンツ業界に与えるインパクトを考えると冷や汗が出てくるとの声もある通り、人工知能が作り出すコンテンツのレベルは、注意深く見ていく必要があります。現状では人間を楽しませるコンテンツレベルにはなっていないのですが、たとえば非常に面白いゲームを完全に自動生成していく人工知能などが誕生すれば、「ゲームを作る」のは人工知能に置き換えられてしまいます。(現状では夢物語ですが)

弊社でもあるコンテンツの研究開発を進めていますが、誰でも作れるコンテンツには価値がないので、いかに価値がある(=他社で作れないor作りづらい)コンテンツをAI活用で優位に作れるようにするかがポイントとなります。コンテンツ力は、人間の”飽き”とも密接に関わっており、完全に自動化するのは難しそうですが、部分的にAIを利用してよりよいコンテンツを作るという意味では、検索するだけでも人工知能を活用しているので、既に起こっているわけです。しばらくは道具としてAIをうまく活用できるかが勝負の鍵となるでしょう。身近な話で言えば、いかにうまく検索して目標に近づく情報を得るか、という点だけでも生産性が大きく異なると思います。

本質的にコンテンツ産業には”効率化”と”エンタメ化”という2つの流れがあり、そのバランスを取ることが重要ではないか、と考えています。効率を追求しすぎてコストカットに走ると、エンタメ性がなくなり、価値が小さくなってしまうことがあります。(低予算映画でヒットするのは、うまく企画を考えられてるからでしょう)
エンタメ化を訴求しきってしまうと、逆に効率的とはいいがたくなってしまいます。AIの登場によって、この2つの要素が両立しやすくなるのではないか、すなわち効率的に楽しいコンテンツをどんどん作り出していけるのではないか、と考えているのです。

AIをいかに武器にできるか。今後、武器を持たずにビジネスの戦場に出て行くのは、危険な状態と言えるかもしれません。5/30に”人工知能が世界をどう変えるか”の会を開催しますが、私からは人工知能を使ってヒット商品を開発した事例などを紹介させていただこうと考えております。今までとは全く異なる潮流をお話しできれば、と思います。AIをいかにして武器として使いこなすかという点についても言及できればと思います。

また、Fenox VCのアニス・ウッザマンCEOからは人工知能の海外事例などを、Studio Ousiaの山田CTOからは、自然言語処理の技術について解説があると思いますので、ご興味のある方は下記リンクよりお申し込みください。

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